泥水工法/PAS
PAS工法 とは
他に類を見ない新しいカテゴリの推進工法、それがPAS(Pierce And Shatter)工法と呼ばれる泥水工法です。
小口径管推進工法の分類
この工法は設計室から生まれた工法ではなく、現場から生まれたという点がとても重要なポイントとなります。他の工法紹介のページでも述べましたように、地建興業は地を興すという創業者の意思を反映してアンダーグラウンドにこだわり続けてきました。その中でも特に推進工法は早くから手掛け、多くの工法を経験し、より多くの技術的ノウハウを蓄積することができたかと思っております。
[精密機械では現場にはそぐわない]
この工法のコンセプトは現場重視の概念から生まれました。推進工事の施工を進める上で、オペレーターはできるだけ多くの情報を地山から読み取ろうとしそれを掘進システムに求めますが、PAS工法においては逆に最小限の情報で施工ができないかということを考えました。当然その必要最小限の情報で精度の高い品質を保証することはいうまでもありません。ではなぜ必要最小限の情報にこだわるのか。それは施工中に起こるいろいろなアクシデントに対して、致命的なダメージを回避しながら最終的に推進工事を到達させることを最優先に考えた、現場発想的な考え方からきているからです。
主な特徴は以下のようになっています。
シンプルな構造
多くの情報を得るための多くのセンサーや装置を備えることは、多くの故障原因となる要素を同時に多く抱えることになりますが、そのどれかの機能に障害が生じたとき、致命的な推進不能状態に陥る可能性を回避するべく最小限の機能で施工できるように工夫されています。
精度管理
すでにスピーダー工法で数限りない実績を持つリード管において、チェックボーリング的要素を備えた圧入工程で到達を完了しているため、障害物による推進不能状態に遭遇する確率は極めて低くなります。
ローコスト
万が一障害物に遭遇した場合でも、φ65oの圧入リード管の引き抜きのための充填注入は基本的に発生せず、新たな費用発生の要因は抑えられます。
水に強い − T
システム全体の駆動部のほとんどの部分を油圧駆動で賄っているため、施工期間中の突然の集中豪雨によって立坑が水没しても、水替え後再度そのまま推進工事を進めることができます。この時、一部の電気的センサーの機能は停止しますが、方向に対する精度管理はすでに到達しているリード管にて保証されていて、機内バイパスの制御もスイッチ方位で開閉の確認ができることで、到達まで先導対を導くことができます。
水に強い − U
呼び径φ200mmの小さな機体をはじめとする全機種に機内バイパス弁を有しているため、帯水砂層においても補助工法を行うことなく、施工が可能になります。
PAS工法機種別 仕様表
工法協会 公式 機種別仕様表
- 地建興業 社内 機種別仕様表 . (公式仕様以外に社内トライアルによる実績例)